ブラシノステロイドによるキュウリ上胚軸の糖蓄積についての研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
エピブラシノライド(EBR)処理はキュウリ上胚軸の伸長を促進した. その際, 上胚軸中の可溶性糖の蓄積が促進されていることが見い出された. 可溶性糖の蓄積は上胚軸の伸長の促進と時間的に一致し, 両者の関わりが示唆された. 更に可溶性糖の成分を調べたところ, EBR処理によって, スクロース量は影響されなかったが, グルコースの量は大きく増加していた. ^<14>C-同化物の量と輸送を調べた結果, EBR処埋は, 光合成による^<14>CO_2同化量には影響しなかったが, ^<14>C-光合成産物の上胚軸への輸送を促進した. 更に, 上胚軸へ輸送された^<14>C-糖中のグルコース量が著しく増加した. EBR処理によって起こるこのような変化が, 上胚軸におけるグルコース蓄積の原因の一部であるように思われる.
- 日本作物学会の論文
- 1995-09-05
著者
関連論文
- クロサンショウウオとカスミサンショウウオの呼吸器形態学に関する比較研究
- 低温馴化に伴う液胞膜の脂質組成の変化と耐凍性との関連
- イネの光合成器官の微細構造と機能に関する研究 : 第4報 イネの葉細胞における葉緑体の微細構造に及ぼす低濃度オゾン暴露の影響
- 140 イネの葉肉プロトプラストの単離と培養に及ぼすBSAの効果
- 107 キュウリ上胚軸の細胞内における^C-エピブラシノライドの局在性について
- 106 キュウリの植物体における^C-エピブラシノライドの代謝について
- ブラシノステロイドの最近の研究 : -とくに植物の成長生理に関して-
- ハクサイ葉肉プロトプラストの細胞分裂とコロニー形成に及ぼすプラシノステロイドの効果
- 19 キュウリ上胚軸の伸長と糖蓄積に対するエピブラノシライドの作用について
- ブラシノステロイドによるキュウリ上胚軸の伸長促進と糖の蓄積
- ブラシノステロイドによるキュウリ上胚軸の糖蓄積についての研究
- 30 ブラシノステロイド処理によるキュウリ上胚軸の糖蓄積の生理的機構について
- 67 プロトプラストの培養に及ぼすブラシノステロイドの影響
- 66 植物の成長および光合成とエピブラシノライドとの相関
- 114 イネ科培養細胞の凍結保存
- 131 培養細胞系における色素体の相互変換に関する微細構造的研究
- イネの光合成器官の微細構造と機能に関する研究 : 第2報 イネの色素体の初期発達に及ぼす低温の影響
- イネの光合成器官の微細構造と機能に関する研究 : 第1報 イネの色素体の発達に及ぼす光の強さと温度の影響
- 70 光酸化によるイネの葉緑体の微細構造的変化
- 145 イネ培養細胞系の凍結保存の前処理における凍結保護剤の影響
- 69 ファンセラーゼによるイネ科植物の葉肉プロトプラストの単離
- 48 イネの低温障害に関係する酵素活性の変動
- 140 イネの培養細胞の凍結耐性の増大に伴って生成するタンパク質
- 137 サトイモのプロトプラストの単離と培養
- 74 マコモ懸濁培養細胞の凍結保存の生理的背景
- 20 イネの低温傷害に関わる抗酸化物質の消長
- 18 イネの懸濁培養細胞の凍結保護に関するアブシジン酸、エピブラシノライドおよびTS303による前処理効果
- イネの低温障害における活性酸素における影響
- 100 イネの培養細胞の凍結保存、融解および再増殖
- 70 コムギ, キュウリの植物体における^C-エピブラシノライドの代謝
- 91 光とホルモンによる色素体の相互転換の電子顕微鏡的観察
- 117 Zizania の種子におけるタンパク質の存在状態について
- ピレノイドの生理的役割-1-ピレノイドの基質
- 作物の細胞組織培養に関する研究 : 第3報 新細胞壁溶解酵素ファンセラーゼによるイネの葉肉プロトプラストの単離
- 117 新細胞壁溶解酵素ファンセラーゼによるイネ葉肉プロトプラストの単離
- 作物の細胞組織培養に関する研究 : 第2報 ハクランの葉肉プロトプラストの培養過程における葉緑体の脱分化
- 13 オゾンに暴露されたイネ細胞に及ぼすα-トコフェロールの影響
- 116 エピブラシノライドの植物体へのとり込みと移行について
- イネの光合成器官の微細構造と機能に関する研究 : 第3報 イネの幼植物における葉緑体の光酸化による障害
- 144 カルス誘導に及ぼすブラシノステロイドの影響
- 作物の細胞組織培養に関する研究 : 第1報 イネの葉鞘プロトプラストの単離と培養に関する基礎的研究