大豆の粒度・品種および栽培年度が化学成分組成におよぼす影響 : 第2報. 脂質含量および脂肪酸組成
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概要
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1. 大豆13品種を同一圃場で2年間にわたり栽培し, 得られた種子について粒度・品種・栽培年度の脂質含量および脂肪酸組成におよぼす影響を検討した. 2. 粒度と品種において品種が上記成分におよぼす影響は大きいが, 粒度の小粒化に伴い, 脂質・オレイン酸の低下とリノレン酸の増加が認められ, これらの傾向は, 有限伸育型品種よりも無限伸育型品種において著しく,ー方, パルミチン酸・ステアリン酸・リノール酸においては, 一部の粒度を除いて, ほとんど影響が認められなかつた. 3. 年度と品種において, 脂質・パルミチン酸・オレイン酸・リノレン酸は年度および品種の影響を受け, 特に脂質・オレイン酸・リノレン酸において年度の影響が著しく, 一方, リノール酸は品種の影響のみで年度の影響がなく, ステアリン酸は年度・品種の影響を共に受けなかつた. 4. 脂質含量と脂肪酸含有比率との相関は, パルミチン酸・オレイン酸が正の相関を1971年産において, リノレン酸が負の相関を両年度において示した. 一方, リノール酸は両年度において相関が認められなかつた. 5. 脂肪酸含有比率間の相関は, リノール酸とパルミチン酸・オレイン酸・リノレン酸, リノレン酸とオレイン酸においてそれぞれ負の, ステアリン酸とパルミチン酸・リノレン酸において正の各相関が認められた.
- 1974-12-30
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