9 生活歯髄切断後の線維芽細胞増殖因子と硬組織形成
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概要
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生活歯髄切断後の歯髄の創傷治癒については多くの報告がなされてきた. また, 生活断髄に水酸化カルシウムが用いられるのは, それ自体強アルカリ性であるために, これと接する歯髄表面を凝固壊死させ, この刺激が歯髄組織に象牙質形成と修復を誘導する作用があると考えられているからである. 新生硬組織被蓋形成による歯髄の修復過程については初期石灰化を基質小胞に求めるもの, 異所性石灰化に求めるものなど種々の見解があり, 詳細は意見の分かれるところである. 最近, 骨折や皮膚軟組織創傷の治癒に関して細胞増殖因子の関与が多く報告され, 線維芽細胞増殖因子(bFGF)が血管新生や軟骨形成促進のような創傷治癒に関係することが明らかにされている. そこで著者は, 生活歯髄切断後の歯髄組織の創傷治癒過程においてもbFGFの関与を仮定した. 本実験では, 断髄後の新生硬組織形成過程でのbFGFの出現と役割を明らかにするために実験的にラット歯髄を切断し, 断髄面に水酸化力ルシウムを応用し, bFGFの消長および骨形成に関与するアルカリホスファターゼ活性を組織化学的に検索するとともに, カルセインとアリザリンレッドで硬組織添加部分を蛍光ラベリングし共焦点レーザー走査顕微鏡(Laser Scanning Microscope, 以下LSM)で観察した.
- 大阪歯科学会の論文
- 1997-03-25
著者
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