稚苗移植水稲における 1 穂頴花数の成立因子について (予報)
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概要
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成苗移植水稲に比べた稚苗移植水稲の一般的な生育特性の一つとして、短穂化にともなう1穂頴花数の低下を示すことを中村ら(昭和42年度九州農試年報 : 15-18、1967)、木根淵(東北農試報告38 : 38-40、1969)は明らかにしている。さらにこの特性は1株植付苗数の多少とも関連が深く、1株植付苗数の増加にともない穂数が多くなるため、その相反形質である1穂頴花数の低下がみられることを木根淵(同上)、立野ら(日作九州支部会報35 : 1-11、1971)、著者ら(鳥取農試研究報告17 : 1-6、1977)は指摘した。しかしこの現象の背景には穂数以外にも関連するいくつかの因子が存在するはずであり、これらが同時に働いた場合、1穂頴花数の成立にどのように関与しているかについては必ずしも明らかではない。そこで本稿では、特に最高分げつ期から幼穂形成期間における稚苗移植水稲の稲体のN栄養、乾物生産に着目していくつかの因子をとりあげ、これらが1穂頴花数の成立に関与する程度を明らかにするために重回帰分析を試みた。
- 日本作物学会の論文
- 1978-07-20
著者
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