殺菌剤メパニピリムのトマト苗における代謝

概要

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メパニピリム, N-(4-methyl-6-prop-1-ynylpyrimidin-2-yl)-aniline, のピリミジン環4位またはベンゼン環を^<14>Cで標識した化合物を用い, トマト苗における吸収, 移行及び代謝について検討した.^<14>C-メパニピリムを葉面塗布すると, ^<14>Cの大部分が処理葉に留まり, 他の部分への移行は極めて少なかった.処理葉には未変化のメパニピリムと多数の代謝物が検出された.2-[4-methyl-6-(1-propynyl)pyrimidin-2-ylamino]phenol (M-37), 4-[4-methyl-6-(1-propynyl)pyrimidin-2-ylamino]phenol (M-1), 1-(2-anilino-6-methylpyrimidin-4-yl)-2-propanol (M-31), および4-methyl-6-(1-propynyl)pyrimidin-2-ylamine (M-41)がおもな代謝物として同定され, M-37およびM-31は種々の糖抱合体として存在した.^<14>C-メパニピリムの水耕処理では, 苗中の^<14>Cは経時的に増加し, 苗にメパニピリムと上記代謝物の他に1-(2-anilino-6-methylpyrimidin-4-yl)-2-propanone (M-6)が同定された.また, M-6を苗に水耕処理するとM-31が多量に検出されたことから, メパニピリムはM-6を経てM-31に代謝されることが推定された.
日本農薬学会の論文
1998-02-20