ピリブチカルブおよび関連化合物の水稲における残留分析
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概要
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玄米および稲わら中におけるピリブチカルブ, 4-tert-ブチルフェニル異性体および土壌中代謝物である脱メチル体の残留分析法を確立した.試料粉砕後, 玄米は30%含水アセトンで, 稲わらは30%含水メタノールでそれぞれ抽出した.溶媒を減圧溜去した後, 飽和食塩水および水を加えて1%酢酸エチル/ヘキサン(v/v)で抽出した.抽出物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し, 脱メチル体画分はさらにSep-pak NH_2で精製した.ピリブチカルブおよび4-tert-ブチルフェニル異性体はGC(NPD)で, 脱メチル代謝物はHPLC(UV)で定量した.検出限界は0.005∿0.01ppmであり, 回収率はピリブチカルブおよび4-tert-ブチルフェニル異性体が90%以上, 脱メチル代謝物が75%以上であった.ピリブチカルブを処理した2か所の稲を分析した結果, 玄米および稲わら中で3化合物はすべて検出限界以下であった.この結果より, ピリブチカルブおよびその関連化合物が収穫期イネ中に残留ないし蓄積する可能性は非常に低いものと考えられた.
- 1997-08-20
著者
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森中 秀夫
Nan-yo Research Laboratories Tosoh Corporation
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続木 建治
Nan-yo Research Laboratories Tosoh Corporation
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村上 充幸
Nan-yo Research Laboratories Tosoh Corporation
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竹貞 博美
Nan-yo Research Laboratories, Tosoh Corporation
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天満 浩章
Nan-yo Research Laboratories, Tosoh Corporation
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竹貞 博美
Nan-yo Research Laboratories Tosoh Corporation
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天満 浩章
Nan-yo Research Laboratories Tosoh Corporation
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