チオフェンスルホニルウレア化合物の合成と構造-除草活性相関
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概要
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水田用除草剤としてチオフェン環を有したスルホニルウレア除草剤の探索を行なった.チオフェンの3位にアルコキシ基を有し, 2位にスルホニルウレア結合を有する化合物が非常に高い除草効果を有していることを発見した.しかし, この化合物は稲に対する選択性がないため, 選択性を導入するために3位のアルコキシ基にさらに置換基を導入した.その結果, フッ素原子を1∿3個導入することにより, 稲に対する選択性を有する除草剤を発見するに至った.修飾部位としてピリミジン環部分, さらにチオフェン以外のヘテロ環へと変換を試みたが, 最終的にN-{(4, 6-ジメトキシピリミジン-2-イル)アミノカルボニル}-3-{(2, 2, 2-トリフルオロエトキシ)メチル}-2-チオフェンスルホンアミドならびに, N-{(4, 6-ジメトキシピリミジン-2-イル)アミノカルボニル}-3-{(2-フルオロエトキシ)メチル}-2-チオフェンスルホンアミドを水稲用除草剤として選抜するに至った.
- 日本農薬学会の論文
- 1997-08-20
著者
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前田 和之
Biology Group Central Research Institute Ishihara Sangyo Kaisha Ltd.
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池口 雅彦
Central Research Institute, Pesticide Synthesis Department, Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd.
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赤木 俊夫
Central Research Institute, Pesticide Synthesis Department, Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd.
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前田 和之
Central Research Institute, Pesticide Synthesis Department, Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd.
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下原田 洋
Central Research Institute, Pesticide Synthesis Department, Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd.
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池口 雅彦
Chemistry Group Central Research Institute Ishihara Sangyo Kaisha Ltd.
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下原田 洋
Central Research Institute Pesticide Synthesis Department Ishihara Sangyo Kaisha Ltd.
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赤木 俊夫
Central Research Institute Ishihara Sangyo Kaisha Ltd.
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