代謝阻害剤および抗オーキシン剤影響下におけるトウモロコシ根プロトプラストの 2, 4-D 吸収と細胞内 pH の関係
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概要
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代謝阻害剤および抗オーキシンがトウモロコシ根皮層より酵素的に単離されたプロトプラストの2, 4-D吸収に及ぼす影響を細胞内pH(pH^i)に及ぼす影響と関連して検討した.作用機作の異なる5種類の代謝阻害剤はプロトプラストによる2, 4-D吸収を阻害した.これらの化合物はすべて5, 5-ジメチルオキサゾリジン-2, 4-ジオン分配法により測定されるpH^iを低下させ, 2, 4-D吸収阻害は阻害剤の作用機作にかかわらずpH^i低下と密接に関連していた.このことは原形質膜を介するpH勾配が2, 4-D吸収の重要な要因であることを示唆する.一方, 抗オーキシンp-クロロフェノキシイソ酪酸(PCIB)はpH^iに影響を及ぼすことなく2, 4-D吸収を阻害した.別の抗オーキシンN-1-ナフチルフタラミン酸(NPA)は2, 4-D吸収, pH^iいずれにも影響を及ぼさなかった.これらの結果は, トウモロコシ根プロトプラストによる2, 4-D吸収機構が二つの成分, すなわち, 1)弱酸仮説に従う未解離2, 4-D分子の受動的な拡散と, 2)PCIB感受性でNPA非感受性のH^+/オーキシンアニオン共役輸送体に媒介される解離2, 4-Dアニオンの能動輸送から成ることを示唆する.
- 日本農薬学会の論文
- 1991-05-20
著者
-
Bayer David
Department Of Botany University Of California
-
河西 史人
Department Of Botany University Of California:(present Address)agrochemicals Development And Technic
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