チャバネゴキブリにおける ^<14>C-標識パーメスリンの吸収, 移行のドライフィルム法と局所施用法による比較
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
チャバネゴキブリにおける^<14>C-標識パーメスリンの吸収と移行をドライフィルム法と局所施用法を用いて比較検討した.パーメスリンのノックダウン効果はドライフィルム法(100%が30分以内)が局所施用法(100%が40∿90分)より優れていた.脚部, 頭部, および残りの部分(胸部と腹部)に分布する放射能を体外および体内別に施用30分後(局所施用法ではノックダウンは起こっていない段階)と施用40∿90分後(局所施用法でノックダウンが起こった段階)に分けて調べた.施用30分後では, 頭部と脚部に高い放射能がドライフィルム法で認められたが, 局所施用法では少なかった.さらに施用30分後と施用40∿90分後の比較からドライフィルム法による速やかなノックダウン効果が脚部の放射能と密接な関係にあることが判明した.以上の結果, パーメスリンのドライフィルム法による速やかなノックダウン効果が, 脚部末梢神経系のパーメスリンに対する高い感受性にあることが示唆された.さらにドライフィルム法と局所施用法では薬剤(ピレスロイド)の作用の仕方が異なり, ドライフィルム法ではおもに末梢神経系が, また局所施用法ではおもに中枢神経系が攻撃される可能性が示された.
- 1990-08-20
著者
関連論文
- 感受性および kdr 抵抗性昆虫におけるα-トコフェロールとペルメトリンとの拮抗作用
- 昆虫におけるスピノサド抵抗性の謎
- 殺虫剤抵抗性イエバエ系統のクロルフェナピルに対する軽度の交差抵抗性
- チャバネゴキブリにおける ^C-標識パーメスリンの吸収, 移行のドライフィルム法と局所施用法による比較
- Abamectin 感受性および抵抗性イエバエに対する [^3H] abamectin の結合性の特徴
- フェノバルビタールと3-メチルコラントレン誘導のラット肝ミクロソームチトクローム P450 によるデルタメトリンの代謝
- Cytochrome P450 Monooxygenase-Mediated Resistance to Insecticides(〔日本農薬学会〕学会賞受賞論文)