ナプロアニリド, 2-(2-ナフトキシ)プロピオン酸および CNP 水溶液の屋外太陽光による光分解
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概要
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屋外太陽光によるナプロアニリド(2-(2-naphthoxy)propionanilide), NOP (2-(2-naphthoxy)propionic acid), CNP (2, 4, 6-trichlorophenyl 4-nitrophenyl ether)の光分解率を時間ではなく, 時間と紫外線強度の積である紫外線エネルギー(cal/cm^2)で捉えると紫外線強度の変化する太陽光であっても指数関数式で近似できることが明らかとなった.ナプロアニリドのPL_<50>値はFRA樹脂温室内のデータと同じてあり再現性があった.一方, NOP, CNPの光分解では遅延現象が認められた.しかし, 反応が始まると指数関数式に適合した.この遅延現象の原因の一つとして, 使用した蒸留水に含まれているなんらかの物質が始めに光で活性化されそれがその後の光分解を引き起こしたことも考えられる.光安定性の指標であるPL_<50>値(mcal/cm^2)が明らかとなっても, 屋外での紫外線エネルギー変化(mcal/cm^2)が不明では実際にどの程度, 光に安定か判断できない.屋外とFRA樹脂温室内の紫外線強度(μW/cm^2)を比較し屋外の紫外線強度はFRA温室内の2倍であることから, 屋外の紫外線エネルギー(cal/cm^2)はFRA樹脂温室内の2倍であることが明らかとなった.茅ケ崎市における年間の屋外での太陽紫外線エネルギー変化は, すでに報告されているFRA樹脂温室内の紫外線エネルギーの年間変化の2倍と考えればよいことが明らかとなった.
- 日本農薬学会の論文
- 1990-02-20
著者
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船越 安信
Life Science Laboratory, Central Research Institute, Mitsui Toatsu Chemical, Inc.
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南保 俊夫
Life Science Laboratory, Central Research Institute, Mitsui Toatsu Chemical, Inc.
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江田 貞文
Life Science Laboratory Mitsui Toatsu Chemicals Inc.
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南保 俊夫
Life Science Laboratory Mitsui Toatsu Chemicals Inc.
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榊原 昌弘
Life Science Laboratory, Mitsui Toatsu Chemicals, Inc.
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日比 佐知子
Life Science Laboratory, Mitsui Toatsu Chemicals, Inc.
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船越 安信
Life Science Business Development Department Mitsui Toatsu Chemicals Inc.
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榊原 昌弘
Life Science Laboratory Mitsui Toatsu Chemicals Inc.
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日比 佐知子
Life Science Laboratory Mitsui Toatsu Chemicals Inc.
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