トビイロウンカのマラソンおよびフェニトロチオン抵抗性系統の殺虫剤に対する交差抵抗性
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概要
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1975年9月に香川県の野外で採集したトビイロウンカ個体群をmalathionとfenitrothionで連続淘汰し, malathionとfenitrothion抵抗性(RmとRf)系統を確立した.malathionにて42世代淘汰したRm系統はmalathionに93倍, fenitrothionにて39世代淘汰したRf系統はfenitrothionに289倍の抵抗性を示した.Rm系統はnaled, tetrachlorvinphos, monocrotophos, propaphos, fenthion, fenitrothion, diazinon, isoxathion, pyridaphenthion, disulfoton, dimethoate, phenthoate, mecarbam, carbaryl, propoxur, XMCとmethomylに5から26倍の範囲で交差抵抗性を示した.Rf系統はfenthion, diazinon, isoxathion, pyridaphenthion, EPN, malathionとphenthoateに70倍以上の高レベル交差抵抗性を示し, naled, dimethylvinphos, tetrachlorvinphos, monoctrotophos, propaphos, disulfoton, dimethoate, mecarbam, carbaryl, MPMC, BPMC, propoxur, XMCとmethomylに5から32倍の範囲で交差抵抗性を示した.大多数の有機リン剤に対するRf系統の抵抗性レベルはRm系統より高かった.RmとRf系統のtrichlorfon, pyrethrinsと有機リン系殺菌剤のIBPとedifenphosに対する感受性は感受性(LE)系統とほぼ同等であった.
- 日本農薬学会の論文
- 1984-02-20
著者
-
葛西 辰雄
香川農試
-
尾崎 幸三郎
Kagawa Agricultural Experiment Station
-
葛西 辰雄
Kagawa Agricultural Experiment Station
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