Malathion 抵抗性トビイロウンカとヒメトビウンカにおける fenvalerate での連続淘汰の影響
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概要
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Malathionに360倍あるいは370倍の抵抗性を示すトビイロウンカとヒメトビウンカの抵抗性系統をfenvalerateにて連続淘汰し, malathionとfenvalerateに対するLD_<50>値の変化状況を検定した.両種ウンカのfenvalerate淘汰系統のmalathionに対するLD_<50>値は5∿6世代後までに急激に低下したが, その後の淘汰ではあまり変化せず, ほぼ平衡状態を示し, 淘汰の最終世代(19世代)におけるmalathionに対するLD_<50>値は親系統の約1/4であった.トビイロウンカのfenvalerate淘汰系統では7世代後までにfenitrothion, diazinonとphenthoateに対するLD_<50>値が1/2∿1/5に低下した.しかしヒメトビウンカのfenvalerate淘汰系統ではこれらの殺虫剤に対するLD_<50>値の低下はきわめて小さかった.両種ウンカのfenvalerate淘汰系統ではfenvalerateに対するLD_<50>値が増大したが, 増大の状況は, malathion抵抗性レベルの変化と対応せずに, malathion抵抗性レベルが平衡状態を示すようになってから後の世代に顕著であった.なお淘汰の最終世代におけるfenvalerateのLD_<50>値は親系統に比べて, トビイロウンカが約11倍, ヒメトビウンカが約5倍であった.
- 日本農薬学会の論文
- 1984-02-20
著者
-
葛西 辰雄
香川農試
-
尾崎 幸三郎
Kagawa Agricultural Experiment Station
-
葛西 辰雄
Kagawa Agricultural Experiment Station
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