臭素化によるメプロニルの簡易な微量分析法
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概要
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殺菌剤mepronilの微量分析を行なうため臭素化, TFA化ならびにPFB化の3種類の誘導体化を比較検討した.簡便な操作による臭素化が他の反応より優れていることを認めた.臭素化生成物は安定でしかもECDに高感度のdibromomepronilであった.臭素化液はベンゼン : メタノール混合液(99 : 1, v/v)に2%の臭素を溶かしたもので, mepronilとの反応性が非常によく, 反応は氷冷下でも30分以内に定量的に進行した.臭素化剤の組成, 反応条件は従来の条件に比べて簡便であるうえ, mepronilの類縁化合物, また, ベンゼン環をもつ他の農薬の多くも容易に臭素化できた.生成物中の置換臭素は, mepronil類縁体では2原子, また, ベンゼン環をもつ他の農薬では1原子が多く, 化合物により異なった.以上のほか, mepronilの酸およびアルカリによる加水分解を行ない, mepronilが非常に安定であることを認めた.
- 日本農薬学会の論文
- 1983-11-20
著者
-
石川 莞爾
Life Science Research Institute, Kumiai Chemical Industry Co., Ltd.
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石川 莞爾
クミアイ化学工業株式会社生物科学研究所
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浅野 譲
Life Science Research Institute Kumiai Chemical Industry Co. Ltd.
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