消化性潰瘍の薬物療法(<卒後教育セミナー>第14回卒後教育セミナー・消化性潰瘍)
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概要
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消化性潰瘍の治療はH_2ブロッカーの出現で大きく変わってきた.その主なことは,まず症状を容易にコントロール出来ること,難治性潰瘍の減少,潰瘍治癒期間の減少,出血性潰瘍の減少などがあげられる.しかし,潰瘍の再発に関しては全く従来のままであるか,またはH_2ブロッカーの出現により安易に治療される傾向があるためにrebound現象による再燃の増加があげられる.今回はこれらH_2ブロッカーの影響を考慮した消化性潰瘍の治療における薬剤の選択の問題,難治性潰瘍の治療,さらに潰瘍再発防止法などを中心に述べたい.消化性潰瘍としては,胃潰瘍と十二指腸潰瘍の両者を論じなければならないが,われわれはこの両者についてのデーターを平等に有していないこと,上記の問題を論じる上に胃潰瘍と十二指腸潰瘍は類似の点が多いため,今回は胃潰瘍に限定して述べる.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1989-08-01
著者
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