腸球菌による胆嚢炎についての臨床的, 実験的研究
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概要
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胆石症患者35例の胆嚢内胆汁の細菌と胆汁酸組成の関係について検討した. 胆汁内に胆汁酸脱抱合菌, 特に腸球菌が存在する場合には, 細菌陰性例や脱抱合菌陰性例に比べて遊離胆汁酸の割合および遊離型 DCA が有意に高かった. 腸球菌の病原性と遊離胆汁酸の起炎性を比較検討するために, 家兎胆嚢に腸球菌または腸球菌によって脱抱合された胆汁酸を含む胆汁を接種し, 胆嚢炎の作製実験を試みたところ (n=3), 腸球菌接種によって全例胆嚢炎が起きたが, 遊離胆汁酸を含む胆汁の接種のみでは胆嚢炎は起こらなかった. 遊離胆汁酸の胆嚢炎起炎作用に関してはなお検討を要する課題と考える.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1988-11-01
著者
-
品川 長夫
名古屋市立緑市民病院外科
-
品川 長夫
名古屋市立大学
-
花井 拓美
名古屋市立大学第1外科
-
由良 二郎
名古屋市立大学医学部第一外科教室
-
加藤 文彦
名古屋市立大学第1外科学教室
-
北野 正義
名古屋市立大学第1外科
-
花井 拓美
名古屋市立大学 第1外科
-
花井 拓美
松波総合病院
-
由良 二郎
名古屋市立大学
-
北野 正義
名古屋市立大学医学部第一外科学教室
-
加藤 文彦
名古屋市立大学第1外科
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