背景粘膜の異なる多発胃カルチノイドの2例
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概要
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背景粘膜が異なる多発胃カルチノイドの2切除例を経験した. 症例1は49歳の女性. 胃体部の山田 IV 型ポリープよりカルチノイドが診断された. 血清ガストリン値 2,200pg/ml と高く, 多発病巣が疑われたため, 胃全摘を施行した. 切除標本上胃体部に高度の胃底腺の萎縮 (A 型胃炎) を伴う多数の微小カルチノイド病巣を認めた. 手術後, 血清ガストリン値は正常化した. 症例2は56歳の男性. 胃体部の粘膜下腫瘍様のカルチノイド病巣に対して, 局所切除を施行した. 主病巣とは別に切除標本断端に微小カルチノイドを認め, 多発病巣が考えられた. 1年9月後胃全摘および肝転移巣に対して肝部分切除を施行した. 胃底腺領域に多発カルチノイドを認めたが, 胃底腺の萎縮は軽度で, 自己免疫抗体陰性であった. この2症例から胃カルチノイド発生の多様性が示唆され, 胃カルチノイドの治療では多発病巣を念頭に置いて, 胃切除術式を選択することが重要と考えられた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1997-01-01
著者
-
近藤 建
名古屋大学第2外科
-
秋山 清次
名古屋大学第2外科
-
伊藤 勝基
名古屋大学第2外科
-
横山 泰久
横山胃腸科病院
-
高木 弘
名古屋大学第2外科
-
近藤 建
国立病院名古屋医療センター外科
-
笠井 保志
名古屋大学第二外科
-
秋山 清次
名古屋大学
-
横山 泰久
横山胃腸か病院
-
横山 泰久
横山胃腸科病院外科
-
中塩 達明
名古屋大学第2外科
-
横山 功
横山胃腸科病院
-
菊池 学
横山胃腸科病院
-
菊池 学
横山胃腸科病院外科
-
笠井 保志
名古屋大学 第2外科
-
高木 弘
名古屋大学今永外科肝臓研究室
-
伊藤 勝基
名古屋大学医学部第2外科
-
横山 泰久
横山胃腸科
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