当科における腫瘍径20mm以下の直腸カルチノイド5切除例の検討
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概要
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当科にて外科的切除を施行した腫瘍径20mm未満の直腸カルチノイド症例5例について検討した.腫瘍径10mm未満で内視鏡的ポリペクトミーにて切除断端陽性であった1例には経仙骨的直腸環状切除術,腫瘍径10mm以上の4症例に対しては,直腸低位前方切除術(うち3例は直腸反転法)を施行した.壁深達度は,4例がsm,1例がmpであった.腫瘍径11mm以上の3例すべてにリンパ節転移を認め,さらにそれらは中心陥凹あるいは潰瘍を伴っていた.このうちの1例は脈管侵襲がないにもかかわらずリンパ節転移を認めた.過去の報告を含めて検討すると,腫瘍径11mm以上ではリンパ節転移の頻度が高くなり,とくに中心陥凹を伴うものでは,脈管侵襲がなくともリンパ節郭清を前提とした根治術が必要と考えられた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 2003-01-01
著者
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中村 隆司
十和田市立中央病院外科
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伊藤 浩司
十和田市立中央病院外科
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近藤 典子
仙台厚生病院消化器外科
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小野 文徳
仙北組合総合病院外科
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伊藤 浩司
仙台厚生病院消化器センター消化器外科
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中村 隆司
東北大学 生体調節外科
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小野 文徳
十和田市立中央病院外科
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近藤 典子
十和田市立中央病院外科
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能登 陞
十和田市立中央病院外科
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伊東 浩司
東京医科歯科大学肝胆膵外科
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近藤 典子
十和田市立中央病院 外科
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能登 〓
十和田市立中央病院外科
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