バイオエシックスを支えるもの : 日米の議論をめぐって
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概要
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日本において, バイオエシックス(生命倫理)の語が登場し, その譲論がなされるようになってから10数年の時が経つ. しかし, それらの議論については, バイオエシックス発祥の地である米国の議論との署しい相違があることも指摘されている. ここでは, これらの指摘を手掛りとして, 主に米国でのバイオエシックス成立の背景を探ることによって, 日米のバイオエシックスをめぐる議論の相遠について考察した. また, それを踏まえて, 今後の日本におけるバイオエシックス研究の展望を示すことを試みた. その結果として明らかにされたことは, まず日米の間には, バイオエシックスの議論を成立させる社会的背景に大きな相違があること, また, バイオエシックスの議論の前提となる「倫理観」にも相違が見られることである. それ故に, 今後のバイオエシックス研究は, これらの相違点の考察を踏まえて, より広い国際的な視野の中で行われなけれぱならない.(1987年2月16日 受付)
- 産業医科大学学会の論文
- 1987-06-01
著者
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