マボヤ溶性画分に存在するATPase阻害活性
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概要
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(Na,K)ATPaseなどATPaseの阻害性成分が原索動物マポヤ(Halocynthia rotezi)の水抽出液中に存在することがわかり, その精製を試み性質を調べた. 阻害性成分は分子量50000以下のイオン性の低い物質であり, Sephadex G10で分析すると2つのピークに分離した. どちらも(Na,K)ATPaseだけでなく, FlATPaseやHMM-ATPaseも阻害した. 2つの成分のうちの一方をざらに高性能液体クロマトグラフィーで単一なピークになるまで精製し, その性質を分析した. この成分は(Na,K)ATPaseを, 基質であるATPと非拮抗的に阻害した. またこの成分と(Na.K)ATPaseとの結合はかなり強く, 遠心洗擦では解離しなかった. (1986年11月15日 受付)
- 産業医科大学学会の論文
- 1987-03-01
著者
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