Disability Management After Stroke : Its Medical Aspects for Workplace Accommodation
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概要
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脳卒中は本人ならびに社会にとって多大な経済的損失をもたらす。脳卒中後の経済的損失は医療費のような直接的な損失と休業により生産労働に従事できないための間接的損失がある。特に、働き盛りの中高年労働者においては経済的損失のうち間接的損失の占める割合が高い。脳卒中後の職場復帰は経済的な側面だけでなく、個人レベルでの生きがいとも関連が深く、社会復帰の一形態として重要である。しかし、脳卒中後の復職の状況と問題点についてはあまり顧みられていない。その理由として、脳卒中による障害の程度が幅広く、復職の実態が把握しにくい、事例の個別性が高くて一般化しにくい、対象となる脳卒中集団が定年退職年齢に近づいているために、復職という目標が彼らの多くにとって現実味を帯びなくなっている点などが指摘されている。それにもかかわらず復職できる、あるいは実際に復職した多数の脳卒中患者群が見出されている。本論文では、脳卒中後の復職に関する問題点と予後予測要因について、その医学的側面を詳述し、職場適応の観点から考察を加えた。脳卒中後の復職は、障害の程度や回復の度合いだけでなく、医学的な適正配置とも関連が深い。各々の作業は特有の身体的ならびに知的能力を必要とし、作業の種類によって身体的あるいは知的能力の必要度は異なる。したがって、脳卒中後の障害労働者と作業の要求度をマッチさせる必要があり、当該作業で必要とする能力以外に、神経系のどの部分が障害されているのか、換言すれば、残存機能についての評価が重要になってくる。脳卒中後の復職の過程は各々の事例できわめて個別性が高く、また、社会地誌学的、神経学的、機能的要因など、多要因によって影響を受けている。そのため、復職には学際的な多面的アプローチを必要とする。
- 2002-03-01
著者
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