後着順割り込み優先サービスを持つG/G/1型待ち行列について
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概要
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後着順割り込み優先サービスを持つG/G/1型待ち行列について考える。顧客の到着過程については、顧客が個々に到着するということだけを仮定し、独立性も含めて他の一切の制約を考えない。顧客のサービス時間については互いに独立で同じ一般分布を持つものとする。モデルを更に一般化するため、到着時に系内にn人の先客がある場合、到着した客は確率力(n)で待ち行列に参入し、確率1-p(n)で直ちに立ち去るものとする。Nより大きいnに対してp(n)=0と置くことにより、待合い室が有限な場合も含まれることに注意しよう。本論文では、上述した待ち行列について、系内人数の様々なエルゴード確率(任意時刻、客の到着時点、客の退去時点等々)の相互関係を考察する。解析のための道具立てとしては、サンプルパスに基づいた議論を中心にエルゴード理論が適宜応用される。主要結果としては、時間tまでの平均系内人数の極限分布が幾何分布に従うための十分条件が幾つか示される。これは最近Fakinos(1981)と山崎(1982。1984)によって得られた結果の拡張となっている。更にサービス分布がアーラン型である場合には、先着順サービスが用いられた時と比較して、系内人数、稼動期間について確率順序が存在することが導かれる。
- 社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文
著者
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住田 潮
ロチェスター大学
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住田 潮
Graduate School of Business Administration, University of Rochester
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シャンティクマー ジョージ
University of California Berkeley
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