超指数型H_K/H_L/1待ち行列における超指数型待ち時間分布構造
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概要
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到着間隔、サービス時間がそれぞれ、超指数分布F_△(x)=1-Σ^^K__<j=1>a_je^<-λ_jx>(λ_1<λ_2<……<λ_K)、F_T(x)=1-Σ^^L__<i=1>b_ie^<-μ_ix>(μ_1<μ_2<……<μ_L)に従うH_K/H_L/1型待ち行列の定常状態における待ち時間密度は、零でマスをもつL次の超指数関数となることを証明する。この結果は、待ち時間密度の次数が、到着間隔分布の次数には関係なく、サービス時間分布の次数のみで決まることを示している。GI/M/1型待ち行列の待ち時間密度が零でマスをもつ指数関数となるという事のある意味での拡張となっている。更に、超指数関数の各パラメータの決定法も明確にしており、数値計算上の問題もない。解析概要を以下に示す。Lindleyの待ち時間過程の負値をとらないという条件を取り除いた空間斉次の過程のグリーン関数の構造を調べる。その結果、この関数のラプラス変換は分母がK+L-1次の有理関数であり、この有理関数の分母の零点は(-μ_L、-μ_<L-1>)、(-μ_<L-1>、-μ_<L-2>)、………、(-μ_1、0)、(λ_1、λ_2)、……、(λ_<K-1>、λ_K)それぞれに只1つづつ存在するということが得られる。この結果にヒルベルト問題に対する分解定理を応用することにより待ち時間分布の超指数性が導かれる。