客種が2つある損失系の数値解法 : ランピング・メソッドの適用

概要

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航空会社の電話座席予約業務などを想定する。国内線・国際線用の2種類の客があり、通常のシステムでは、それぞれを専用の係員が受けつける。係員の中の何人かを教育して両方の受付ができるようにした場合、呼損率をどのくらい低減できるかを計量したい。この種の問題を、到着がポアソン流で、サービスが業務によってサービス率の異なる指数分布に従うとしてモデル化する。タイプ1、2の客の到着率をλ_1、λ_2、専用の受付係の数をS_1、S_2そのサービス率をμ_1、μ_2とする。それぞれの専用窓口から溢れた客は、両方の仕事を受け付けられる係に行きサービスを受ける。この共用の係員数をS_3とし、それぞれの客種へのサービス率をμ_3、μ_4とする。このようにモデル化すると、状態数は(S_1+1)(S_2+1)(S_3+1)(S_3+2)/2となり、大きな状態空間をもつマルコフ・モデルとなる。このモデルに対し、状態空間を適当なブロックに分割し、高橋〔4、5〕によるランピング・メソッドを適用して数値解を求める方法を提案する。
社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文