オンネット論文ならではの表現形式の研究 : 読み手の「自己編集性」への着眼
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概要
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最近にいたって、WEBページなどの形式でインターネット上に論文を掲載することが行われ始めた。しかし、現在のところ、印刷論文をそのままネットワーク上にアップしたものが多い。本稿は、最初からネットワーク上に発表することを前提にしたオンネット論文ならでは書き方について論じるものである。この研究は、実際にオンネット論文を書くことによって行われた。 印刷論文は著者(書き手)の意図によって一つの流れを想定して書き上げられており、読者(読み手)は書き手が作り上げた目次(文章の並び方)に制約される。それに対して、本稿が強調するオンネット論文の特徴は、読者が著者の意図した読み方(目次)に限定されずに読者自身で自分の関心に合う目次を選択したり、好みの目次を作りだすことができる「自己編集性」である。 オンネット論文では、ハイパーテキスト化ができる。本稿は、本文のパラグラフ(一固まりの情報単位)化とハイパーテキストによって、読者が自らの関心や立場によって多様な自己編集ができるような形式で論文を作成することを提案する。このオンネット論文は、質問形式で読者が関心や立場を選択して、読者にふさわしい目次(パラグラフのある並び方)を選択できる。この際、いくつかのパラグラフは目次間で共有される。また、本オンネット論文では、読者が自ら全パラグラフー覧から自分の興味あるものを選択し、自分なりの目次を作って論文を読むこともできる。 本稿の読者は、本稿のテーマの特性から、実践されたオンネット論文自身を、同時に参照いただくことが期待される。(http://www.bekkoame.or.jp/i/negorolabo/onnet/index.html)。 Articles in specialized fields are offered on internet recently. These articles are called on-net-articles in this paper. These are now mostly offered at the same form of printed articles. This paper pursues the peculiar form of on-net-article. Three directions can be considered for the articles. Multimedia, Interactivity, and Self-editing. The paper emphasizes the Self-editing. Self-editing is here to be able to change the sequence of paragraphs of a article by each reader. The techniques of Hypertext and paragraphization can be used for the purpose of Self-editing. One on-net-article by the authors is tryed as a practice. The on-net-article, reader can select the table of contents, and produce his/her own table of contents. The contents are all wrote paragraph by paragraph. Each table of contents connects paragraphs as a hypertext link. This editing the paragraphs can be a kind of self-editing by the reader.
著者
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