イネカラバエの生態型に関する2・3の観察 : イネカラバエの生態の地方的変異に関する研究 II
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概要
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イネカラバエの生態型が安定なものかどうかについて2,3の実験を行ない, つぎの結果を得た。春世代における幼虫の発育は3世代型では速く, 2世代型ではおそかった。両型の交雑世代幼虫(F^1,F^2)の発育は3世代型から2世代型まで連続的に変異したが, 発育の変異状態は両親の雌雄の組み合せによって異なり, 偏母的な傾向をおびた。つぎに, 3世代型(鳥取産)の材料を2世代型の生息地(秋田)で3年間(9世代)にわたり野外で継続飼育を行なったが, この間3世代型固有の生態的性質は失なわれなかった。以上のことから, イネカラバエの2つの生態型は環境依存的ではなく遺伝的に安定したものであると結論された。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1963-12-25
著者
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