数種りん翅目昆虫の中腸細胞質で増殖する Enterobacter sp.I.病理組織学的観察について
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概要
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1979年に桑畑で採取したクワゴマダラヒトリの死虫より細菌を分離した。本菌は染色性培養条件,微細構造および宿主の病理組織学的観察から中腸の細胞質内で増殖するグラム陰性の通性嫌気性桿菌とされ,本菌の細菌学的検索からEnterobacter sp.であると同定された。本菌の病原性を確認するため8科16種の幼虫に経口接種を行った。その結果,オビヒトリ,アメリカシロヒトリ,ゴマダラキコケガ,ヤネホソバ,モンシロドクガ,スギドクガ,マメドクガ,オビカレハ,モンシロチョウ,タマナキンウワバ,セグロシャチホコ,カイコ,クワコの7科13種の幼虫に感染した。また,マイマイガ,クワノメイガおよびハイマダラメイガの3種の幼虫には感染が認められなかった。そして感染したすべての幼虫の中腸の細胞質中にのみ増殖像が観察された。
- 1987-02-25
著者
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