「在宅管理療法」が奏効した転換性障害患者の1例
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概要
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患者は20歳の女性で教育学部学生.教育実習を契機に尿閉から始まり全身痙攣, 四肢麻痺といった激しく多彩な症状を呈した.症状を説明できる身体疾患は発見されず, 転換性障害と診断した.心理社会的背景にライフサイクル上の自我同一性獲得の未発達を認めた.入院治療によって患者はますます依存的となり症状の増加を認めた.そのため枠組みを入院から在宅に移行した.しかし症状が激しく, 在宅でも入院に劣らない治療を行う必要があったため, 病室を自室に, 回診を電話と外来受信に, 両親を看護婦に相当させ, 「在宅管理療法」と名づけ実施した.患者は次第に自我を確立し, 軽快した.入院により悪化する転換性障害例では, 入院治療の質に値する在宅での治療が有効である.
- 1999-04-01
著者
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