組織変革プロセスと製品開発プロセスの統合的考察
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概要
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本稿は, これまで別々に議論されることが多かった, 企業における組織変革プロセスと製品開発プロセスを統合的に考察することで, 「革新的な製品を継続的に創出できる組織」への変革とはどのようなものか, その理論モデルの構築を試みたものである。成熟化し, 硬直化の進んだ組織が創造性を取り戻し, 新製品開発に関するアイデアを生み出すようになることは, 組織変革の1つの目的であり, 革新的な製品創出の大前提である。しかし, 実際に新製品を作り出すべく, それらのアイデアの絞り込みや問題解決プログラムの実行が進められなければ, いかに多くの問題発見やアイデア創出が行われても実効性を有しない。ここに組織変革プロセスと製品開発プロセスを統合的に考察する意義がある。考察の結果, 本稿では両プロセスの統合モデルとその発展型を導き出した。そこで提示している「革新的な製品を継続的に創出できる組織」とは次のような組織である。すなわちそれは, 複数の代替的アイデアを創出する「拡散」のフェーズから, それらを絞り込む「集中」のフェーズヘシフトすると同時に, 将来に向けた新たな「拡散」のフェーズへと移ることが可能な組織である。
- 慶應義塾大学の論文
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