味覚識別能に関する調査研究(第2報) : 給食従事者における味覚試験について(食物栄養学科編)
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概要
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集団給食施設における給食従事者の味覚感度を知るため, 味覚試験紙による調査をおこなった。前報(本研究紀要第17号)で塩味正答率について報告したので, 今回は, 塩味の誤答構造, 三原味および無味の正答率について検討した。〈方法〉味覚試験紙法(前報参照)〈対象群〉A群・病院, 事業所関係者91名, B群, 保育所関係者98名, C群・本学集団給食実習生59名, 〈実施時期〉AB群, 昭58年8月, C群, 昭59年4〜6月, 〈実施方法〉パターン別10枚1組の試験紙を全口腔法により味わい, 所定の用紙に記入。〈結果および考察〉1)塩味の誤答構造について塩味1.無味(35.9%)>酸味(14.9%)>苦味(11.0%)塩味2.酸味(23.7%)>無味(20.6%)>苦味(18.5%), 塩味3.酸味(41.7%)>苦味(18.4%)>旨味(11.8%), 各対象群について。塩味1の誤答, 無味についてAB群は, 低値(約28%)を示したが, 若年層のC群は56.8%の高値を示した。塩味2酸味, 苦味の誤答が増し, 無味は減少。塩味3酸味, 苦味, 旨味の誤答増加, 塩味濃度の低い場合, 誤答構造は無味に近づき、濃度上昇により, 酸味, 苦味感度が増加する。2)三原味および無味の正答率, 正答率は無味(35.1%)>甘味(23.3%)>苦味(21.5%)>酸味(20.1%)となり, 各3群においても, 無味(A, B, C), 苦味(A, B), 甘味(C)の正答率が高かった。3)三原味および無味の誤答構造, 甘, 酸, 苦味の誤答傾向は, 無味, 塩味の和が各50%台をしめし, 無味の誤答については, 甘味, 塩味が多い。
- 中村学園大学の論文
- 1986-03-31
著者
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