味覚識別能に関する調査研究(第1報)給食従事者における味覚試験について(食物栄養学科編)
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概要
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試験紙法による味覚試験をF市集団給食施設研修会に参加した189名の調理担当者におこなった。なお, 対照群として本学集団給食実習生59名に対し, 同一試験をおこなった。対象については, 189名を2群とし, A群, 病院, 事業所関係者91名, B群, 保育所関係者98名とし, 対照群をC群とした。実施時期.A群, 昭和58年8月25日, B群, 同26日, C群, 昭和59年4〜6月の集団給食実習期間 実施時間 AB群昼食約2時間経過後, C群実習第1日目, 午前8時20分頃 結果および考察 各群におはる年齢構成は, 便宜上, 30代以下, 40代以土とし, C群については, 全員20代以下とした。各群の年代別割合は, A群 30代以下 29.6%, 40代以上, 66%, B群 30代以下 59.2%、40代以上 31.6%, C群20代以下となった。平均年齢はA群43.5歳、B群33.3歳, C群19.8歳である。(1)正答率について, 10点満点法の5点以上(50%以上)の正答率は, AB群64.6%, C群35.6%でAB群が高く, A, B群間ではB群が高い傾向を示す。(2)塩味正答率について塩味1(0.11%濃度いについて, AB両群はC群に比し, 有意に高く, 塩味2(0.23%濃度いこついても差を示すが, 塩味3(0.45%濃度)では, 両群間に差はみられなかった。次に.ABC 3群間の, 塩味正答率については, 塩味1ではB群は, CA群より有意に高かったが, 塩味2については, ややAC、BC間に差を示し塩味3については有意差はなかった。以上のことから, 現場における直接の調理担当者であるAB群は, 調理経験の少ないC群に対し, 低塩味(0.11%濃度)では識別痛が高い傾向を示した。味の識別には, 認知のみでなく, 他の因子, 特に学習効果も関連するのではないかと考えられる。
- 中村学園大学の論文
- 1985-03-31
著者
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