オスジロアゲハのWing Color Patternの研究 : 飼育・交配実験と理論モデルによる解析
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概要
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ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム(H.F.S.P)のプロジェクト「蝶の翅のカラー・パターン形成と発生遺伝学」(RG0323/1999-M)の一環として,開村は,2002年より中部大学においてアフリカ産のオスジロアゲハ(Papilio derdanus)の交配と飼育を始めた.その初年度の詳しい結果が第1,2,3表にまとめられている.オスジロアゲハは日本のミカン類(Citrus)の新葉に産卵はするが,あまり多くの卵を産まない.また,そこから無事に孵化した幼虫もその若葉を食べ始める前に死ぬことが多い.一方,食草としてメキシコオレンジ(Choisya ternate)の新葉を使ったところ,雌はたくさんの卵を産み,孵化した幼虫もその若葉をよく食べることがわかった.阿江は,1994年-1995年の間,南山大学においてオスジロアゲハを含むアフリカ産のアゲハチョウ属と日本産などのアゲハチョウ属との間で種間交配による遺伝学的研究を行った.我々は,二人のオスジロアゲハおよびそれに関係する蝶の飼育・交配実験の詳細な結果を,本論文の第1, 2, 3,4表にまとめた.我々は本論文がオスジロアゲハに関する国際H.F.S.P.プロジェクト研究の推進と日本におけるオスジロアゲハ研究の進展の一助となることを願っている。
- 中部大学の論文
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