地方自治体における異動と人材育成に関する考察
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概要
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研究ノート急速な社会変化への対応や、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を目的とした地方分権一括法の施行に伴う分権社会を担うために、地方自治体における人材育成が必要不可欠となっている。人材は実務経験を通して育成されるのだが、関連のある職務間を異動する場合は、あらたな職務に必要な技能の修得もむずかしくなく、以前の実務経験から蓄積した技能も使える。しかし、あまりに異なった職務間で異動を行う場合には、以前の職務を通して形成した技能が活かせず、あらたに修得すべき技能の修得コストが甚大となる。つまり、異動により実務経験をいかに組み合せるかが、人材育成の際のキーポイントになる。異動が人材育成におけるキーポイントとなるという立場から、本稿では、聞き取り調査を通して、地方自治体においては異動がどのように行われており、地方自治体における異動が職員の人材育成にいかなる意味をもっているのかを明らかにする。さらに、職員研修担当者に焦点をあて、異動によりどのような種類の技能が形成されているかについても言及する。
- 同志社大学の論文
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