タナ・トラジャ県における現代ツーリズム動向と今後の課題 : 日・仏ツーリズム比較研究
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概要
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タナ・トラジャ県のフランス人観光客とバリ島の日本人観光客の旅行形態は類似点がある。また、地元への経済的貢献度においても類似している。しかし、旅行の選好志向は、フランス人はアジア的魅力にこだわるのに比較し、日本人は洋式高級ホテルでアジア的サービスを求める。つまり、ハードは洋式、ソフトはアジア式志向である。これは、大きな相違点である。トラジャ県での最近の飛行場建設やゴルフ場建設における観光の施策は、政治の世界的不安定要因のなかで良策とはいえない。むしろ、フランス人がトラジャにもとめる魅力とアメニティを分析し、人々が築いてきた文化を生かしたゆっくりした長期計画こそが、トラジャの特殊性をいかし、無理のない観光を続ける方法である。そうしなければ、トラジャの観光は生き残れないと考える。
- 2003-01-31
著者
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