カドミウムの細胞障害作用に対するセレンの影響

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
セレンは生体にとって必須の微量元素であり,細胞の酸化的ストレスに対して防御的に作用することが明らかになっている。また,甲状腺ホルモンを活性化するなど,その作用は徐々に解明されつつあるが,依然として未解明な部分も多く,さらに多様な作用があると考えられている。本研究ではカドミウムの細胞障害作用に対するセレンの保護作用についての実験を行った。マウス由来のTRL 1215肝細胞を使用し,カドミウムに単独曝露したものと,セレンを添加後24時間培養し,その後カドミウムに24時間曝露したものの2つの細胞の形態学的変化を光顕的に観察し,比較検討を行った。その結果,カドミウムの濃度が同じ場合,セレンを添加した細胞の方が,しない場合に比べ障害を起こす細胞が少ないことがわかった。このことから,セレンはカドミウムの細胞障害作用に対して,防御的な働きをすると考えられた。
群馬大学の論文

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク