オートメーションに伴う「責任労働」の再考 : HRMシステムへのアプローチ
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概要
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HRM(人的資源管理)システムにアプローチするうえで,オートメーションが進んだ職場における人的資源の役割としてこれまで注目されてきたのは,ノンルーチンな仕事であった。それに対して本論では,「責任労働」を再考することにより,ノンルーチンな仕事のみならず,ルーチンな仕事,より具体的には単調化の進んだルーチンな仕事における「責任労働」にも注目する必要性を示した。それは,装置産業に関する先行研究から導き出される2つの仮説の妥当性を,銀行の窓口の仕事に関する事例研究をもとに検証することによってなされる。その仮説とは,オートメーションが進んだ職場では,単調化の進んだルーチンな仕事に「責任労働」が生じる(仮説1),そしてそうしたルーチンな仕事の確実な遂行は,ノンルーチンな仕事の効率が企業の競争優位に貢献するうえでの前提条件である(仮説2)というものである。
- 慶應義塾大学の論文
- 1996-10-25
著者
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