活性炭素の製造研究 (VI) : 粒状活性炭の粘結剤について

概要

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KOZO, STARCH (Potatos), DEXTRlN, SEALING WAX, and WATER GLASS have been employed as the adhesive. 30, 90, and 150 parts of each material have been used respectively for 280 parts of saw-dust. The addition was made in the following manners; (1) Before digestion. (2) After digestion. (3) After digestion and filtration. The result of the experiments has shown that the hardness of the product is increased only in the above case (3), and the activity drops amounting 1 to 30%.活性炭の粒状物をうるには現在次の三つの方法が行なわれている。（イ）榔子殻，亜炭，石炭等それ自体堅硬な物質を適当たメッシュに破砕する。（ロ）木炭末に適当な粘結剤を混ぜ造粒機で圧出造型する。（ハ）含炭素物を薬剤で処理しこれに適当な粘結剤を混ぜ又は混ぜずに造粒機で圧出造型する。以上のうち（イ），（ロ）は主にガス又は蒸気賦活法によるが（ハ）は薬液賦活の際用いられている。随って（イ）のものは粘結剤は不用であるが（ロ），（ハ）の場合には必要とされる。粘結剤の作用は炭素物を互いに粘着せしめて一定の強さをもつ型状を保たしめる役目をするのであるが製品の性質や用途に不利或いは有害な影響を与えるものは避けねばならない。どんな点から見て粘結剤の性状や種類も自ずからある限度があって大体次ぎの様な一般的条件をもつものと思われる。（１）活性面を余りに減退する様な不活性物質は好ましくない。（２）余りに流動性又は液状のものは実際の技術上造粒作業を不適当にする。（３）賦活温度又は製品炭素の発火点以下の温度で燃焼ガス化するものはその役目をとげない。（４）金属酸化物の存在は用途上嫌忌される場合がある。（５）余り高価なもの，量の少ないものは困まる。以上の様な理由のため現在は特殊な用途のものを除いては殆んど有機合炭素体でアスファルト又はピッチの如きものが使用されているがこの等の内容は各メーカーの手中にあって公表されていない。筆者は以上の事も考慮にいれて次の如きものについて粘結剤としての効能を調べて見た。(A)楮，(B)澱粉（馬鈴薯），(C)糊精，(D)封蝋，(E)水ガラス
富山大学の論文

著者

野路末吉
富山大学工学部

活性炭素の製造研究 (VI) : 粒状活性炭の粘結剤について

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