エコフェミニズムの論点とその可能性 : C・マーチャントを手がかりに
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概要
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環境問題を解決するには人類が積極的な役割を果たさなければならない。それは男女ともにいえる。しかしなかには,特に女性にその役割を期待するイデオロギーがある。エコフェミニズムである.この概念は文字通りエコロジズムとフェミニズムが合体したものだが,その内実はいかなるものか。とりわけキャロリン・マーチャントの業績を踏まえながら,エコフェミニズムの考え方を紹介する。彼女のエコフェミニズムの4分類が手かかりになる。リベラル・エコフェミニズム,カルチュラル・エコフェミニズム,ソーシャル・エコフェミニズム,ソーシャリスト・エコフェミニズム。こうした分類を通して,最終的には2つのエコフェミニズムが選択肢として考えられる。(1)男女の違いを踏まえつつ女性の特性を生かす道,(2)男女の二元論を超越しつつ男女がともに解放される環境政治を標榜する道。筆者は段階論でいえばまず(1)を実施し,その成果を生かす形で(2)を目指す方が自然であろうと考える。
- 宮崎公立大学の論文
- 2003-03-20
著者
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