Uber Rationalismus und Irrationalismus in der Padagogik PESTALOZZIS : Versuch einer Einordnung der "Traumkraft"
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概要
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「Traumkraft」は,「純粋道徳への予感」を意味するペスタロッチー教育学の術語である。本稿は,この「Traumkraft」の有する意義を,ペスタロッチーの思想形成の中に位置づけることによって解明しようとする試論である。第一に,ペスタロッチーの思想形成を規定する時代思潮を,合理主義的な動向を経験主義に,それに対持する非合理主義的な動向を敬度主義に代表させて一瞥すると,子ども観および教育観の異同が現れてくる。経験主義が子どもを白紙的状態にあるとし,習慣を通じて形成されるべき対象と見なす一方,敬度主義は子どもを原罪観の枠組の中で捉え,厳重な管理および監視の対象として扱う。第二に,ペスタロッチーにおける子ども観および教育観を点検する。ペスタロッチーによれば,子どもの本性は善を志向するものであり,この本性は経験を通じて「静けさ」へと導かれなければならない。ペスタロッチー教育学の特徴は,敬度主義的目標である「静けさ」と,経験主義的方法である「習慣づけ」が融合されていることにあるだろう。しかし,ここに言う「静けさ」が「習慣づけ」によって子どもにもたらされる経緯は,直線的には理解され難いのではないか。この問題提起から出発して,第三章では「Traumkraft」の意義づけを試みる。感性を超越して純粋道徳と自己を関係づけるために,子どもは単なる「習慣づけ」によっては得られない力を「Traumkraft」から受ける。この「Traumkraft」は,神と人との関係と平行関係をなす母と子の関係より初めて生まれる力である。ペスタロッチー教育学の形成という観点から考察すると,「Traumkraft」は,経験主義的方法である「習慣づけ」により敬度主義的目的である「静けさ」を実現する,とする教育論展開における論理的隙間を埋めることを意図しつつ生み出された術語として考察される。
- 奈良女子大学の論文
著者
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