<原著>カルシトニンの骨格筋内部膜機能に及ぼす作用
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概要
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骨粗鬆症の治療に用いられるカルシトニン投与による鎮痛効果はカルシトニンによる骨塩量の改善が起こり難い短期間で発現する事が知られている.また, カルシトニンは骨格筋の収縮性を亢進することが知られている.このことから, カルシトニン投与による鎮痛効果はカルシトニンによる骨格筋の収縮性の亢進に由来すると推定されてきた.本実験ではカルシトニンのこの収縮性亢進の効果は筋小胞体膜のCa遊離機能に依存すると推定し, 筋小胞体膜に対する効果をラット下肢骨格筋から分離した筋小胞体膜を用いて検討した.得られた結果はカルシトニンは分離筋小胞体膜のCa-取り込みを抑制せず, Ca-遊離を促進することが明かとなった.このことはカルシトニンは骨粗鬆症の発症に伴う疲労筋の収縮を亢進し, 鎮痛効果をもたらすと考えられる.
- 川崎医療福祉大学の論文
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