東南アジアの経済発展における家計行動の研究 : ASEAN4カ国を中心に
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
東南アジア諸国の持続的な経済発展は, 産業構造の高度化同様, 所得水準, ひいては消費構造の高度化をもたらした.このことは同地域経済が, 日本をはじめとする先進各国の輸出を目的とした生産基地としてだけではなく, 国内消費市場を背景としたより自律的な経済発展の可能性を将来にわたり十分持ちうることを示唆している.当然, こうした国内消費市場の主な担い手となるのは家計である.また貯蓄主体としての家計は, 東南アジア各国で現在行われつつある国内金融制度改革という脈絡のなかでも政策の奏功を左右する重要な政策客体でもある.しかしながら, こうした重要性にもかかわらず, ミクロ的な領域での家計行動とそのあり方が経済開発論の中で大きく取り上げられることはこれまであまりになかった.こうした認識から本稿では, 今後の東南アジア経済の発展経路を考える際の重要な要素として, 家計行動を経済発展との関わりにおいて検討する.より具体的には, 消費や貯蓄主体としての家計を経済発展や経済政策との関わりにおいてどの程度把握しうるかという, これまであまり焦点を当てられることのなかった分析視点の提起である.
- 名古屋文理大学短期大学部の論文
- 2000-03-31
名古屋文理大学短期大学部 | 論文
- 東南アジアの経済発展における家計行動の研究 : ASEAN4カ国を中心に
- 東南アジア経済発展における経済政策の効果とその意義
- 東南アジアの経済発展と産業構造及び国際分業の変化
- 咀嚼のインスリン分泌に及ぼす影響(第2報)
- 高齢者の不定愁訴と健康の自己評価との関連 : 老人クラブ加入者について