東南アジア経済発展における経済政策の効果とその意義
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概要
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本稿の目的は, 近年成長著しい東南アジア, 特にマレーシア, タイ, フィリピン, インドネシアからなるASEAN4ヵ国の経済発展の軌跡を「経済政策」という側面からトレースすることにある.そこでの最大の関心は, 韓国, 台湾など東アジアNIEsの発展において近年特に強調されるようになった内生的要因としての「政府政策能力」の存在が, 果たして東南アジア諸国の経済発展においても明確に見い出せるのかどうかという点である.この点に関し本稿では, 開発戦略における経済政策のもつ意味をいま一度整理してみるとともに, ASEAN4ヵ国における長期的な経済政策の効果を, 1960年代から今日に至るまでの過去30年間にわたり概観することで, 検討している.結論として, ASEAN4ヵ国やラテンアメリカ, そして世界の途上国が60年代以降, 同様の対外・対内的開発政策を立案しながらも, 運営, 管理といった政策能力全般にわたる相違がその有効性を大幅に左右してきたという意味で, 東南アジア諸国の経済発展における「政府政策能力」の重要性が指摘されている.
- 名古屋文理大学短期大学部の論文
- 1997-04-01
名古屋文理大学短期大学部 | 論文
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