色相,明度,彩度および大きさを変えた場合のBenussiの環の視認性
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概要
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Benussiの環において,左右で異なる地色の上に□の字状の部分を別の色彩で描くプログラムを作成し,得られた図柄の視認性に関するアンケート調査を行った。□の字状部分の左半と右半とで色差が認められ,色相対比,明度対比,彩度対比,および同化現象と関連させた検討がなされた。また,図柄の左右の大小感では,同形同大の図形でも差異が認められ,有彩色では明度の高い黄色が最も大きく感じられた。色の大小感は周囲の色調にも大きく影響され,周囲の明度が高いほど内部の色は小さく判断された。図柄の左右の遠近感では,黄色より赤色が,白色より黒色が,青色より紺色が,赤色より緑色が,それぞれ遠方に感じられた。同じ色相では,明度の高い色ほど進出して感じられた。図柄中央の縦線は,遠近感を増強した。特に,縦線と地色が同じ場合は,□の字状部分の灰色が対比現象を起こし,より一層遠近感を生じた。動画や点滅した場合で同様な調査を行うには,十分な倫理的配慮が必要となる。
- 和洋女子大学の論文
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