スカートにおける形態上の変化について : サーキュラースカートに関する着用実験(第 2 報)
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概要
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ポリエステル地におけるサーキュラースカートの実験により次の点が認識できた。(1)平面裁断は,たて地部分に不足を生じやすいので,予定寸法より余裕をみておく必要がある。ポリエステル地の場合,71cmの裁断寸法に対し,1.5cm程度である。(2)平面裁断したスカートを立体(着用状態)にすることにより,布にかなりの伸びを生じる。裁断したものをそのまま製作した場合には,着用不可能なほどの裾線の乱れとなり,裾上げ前の補正がかなり大切であり,不可欠なものであると言える。(3)着用による影響は,スカートのどの部分に対しても予想に反し少なかった。今回使用したポリエステル地に限って言えば,形態上の変化に関しては,着用目的をそれほど考慮する必要はないものと思われる。(4)洗濯による影響もあまり顕著には現われなかったが,強いて言えばドライクリーニングは伸びの傾向,水による洗濯は縮みの傾向がうかがえた。以上,木綿地の場合と比較すると,製作過程での伸びの大きさに比べ,着用・洗濯による影響は思いの外少なかった。しかし,前回もそうであったが,今回も1着のスカートに対し計6日の着用,2回の洗濯という少ない日数,少ない回数であったため,結果と言うにはかなり不十分であると思われる。今後,着用・洗濯の実験を繰り返し行い,どの程度の変化を生じるか引き続いて調べて生きたいと考えている。
- 和洋女子大学の論文
- 1990-03-31
著者
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