「生きもの」からみるモンスーンアジアの人間-環境関係 : ベトナムのフィールドワークからの地理学的
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は,人間と環境との関係性を,両者の「生きもの」としての特性から考える枠組みを,ベトナムにおけるフィールドワークに基づいて展望した。「生きもの」とそれを利用する人間の相互作用は,それを媒介する空間や場所,両者の状況規定性に大きく関わっている。モンスーンアジアを特徴づける領域であり,多様性に富んだ環境要素が混じり合い,人々のさまざまな生業活動もみられるエコトーン(生態学的遷移帯)においては,人間-環境関係の多様性が顕著にあらわれる。事例として,食用を目的とした生物資源利用を中心に,環境・生物・人間の動きと,その関係性をとらえる枠組みとして,資源への近接性,生命の文化化,ネットワークの変動性を提示した。
- 三重大学の論文
- 2002-03-25
著者
関連論文
- グイ・ガナ=ブッシュマンの居住にみられる位相とマナー
- ラオスの農村における野生生物資源利用とその意義(講演要旨,第140回講演会)
- 昆虫試食からわかった人間と環境との関係理解に向けた「感覚知」の重要性
- 南アフリカ,ハウテン州における「石」食
- ラオス・ビエンチャン近郊の市場における生鮮物流通
- 自然と人間の未来を目指す地誌 (特集 ラオス--自然と向き合う暮らし)
- 雨降ればカエル、水引けばバッタ--天水田と生物利用 (特集 ラオス--自然と向き合う暮らし)
- わくわく生き物地理学(9)生き物は環
- わくわく生き物地理学(6)サルにあいに
- わくわく生き物地理学(1)刺されても好きな人--ハチの子
- 人と生き物がつくりだす関係の諸側面 : フィリピン・カオハガン島の事例
- 「生きもの」からみるモンスーンアジアの人間-環境関係 : ベトナムのフィールドワークからの地理学的
- 場所 Luxury experience--南アフリカ・鉄道の旅
- インドネシア,セラム島・サフラウ村における生物資源利用 : ウォーレシア地域の特徴の分析にむけて
- ベトナム北部における干潟の水産小動物利用
- 国境を越えるチョウ--中国雲南,チーノー族から
- インドネシア, スラウェシ・マルク地方のサゴヤシのオサゾウムシ食慣行
- 闘うカブトムシ--北タイのカブトムシ・レスリング
- 定住化した中央カラハリ砂漠の狩猟採集民の日常生活活動 : 資料
- 自然を味わう : ハチの子の味わい方と村おこしへの活用
- 移住と生業戦略 : インドネシア・セラム島の農村における生業活動と食物利用
- 猿害対策にむけた空間情報システム構築
- ラオスの農業と農民生活
- 海とヒトの地理学−変動する自然・社会と漁業文化の現在−
- ベトナム・メコンデルタにおけるハマグリ生産組織の形成(2月例会,中部支部)
- ラオス中部、ヴィエンチャン平野における河川の季節的水位変動 : メコン川支流のマークヒヤウ川を事例として
- O14. 干潟の地形学的定義の再検討 : 礁池,外洋砂浜,エスチュアリーに形成される干潟の位置づけをめぐって(一般研究発表(口頭発表),2012年度秋季研究発表会)
- ラオス・ヴィエンチャン平野の村落における世帯と生計活動 : 2010 年悉皆調査報告