技術科教育における「系統主義」教育論の役割と限界 : 「製作学習」論争の検討
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概要
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技術科教育における「教育内容の現代化」をめぐる論争の整理を通し,カリキュラム開発論に果たした「系統主義」教育論の役割を検討した。その結果論争は,経験主義教育を克服し,教育内容の体系的・系統的学習の重要性とそれを軽視する傾向を戒めていた。そして,中心的争点であった「製作学習」を教育内容の「技術的計画立案」として位置づけることでその方向性が確かになった。また技術科授業の実際を検討したところ,能力主義教育の弊害が生じており,「これだけは教えたい」とする発想に支えられ面をもつ「系統主義」教育は,学ぶ意味と喜びの獲得の授業という現代的教育課題にとって限界と思われた。子どもと直接対時するものは,教育内容を内包した教材であり,指導過程に導かれた学習形態にあり,したがってカリキュラム構成の各契機の動的な把握によるカリキュラム開発が必要であることが明らかになった。
- 弘前大学の論文
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