S-310-25 号機搭載ダブルプローブによるスポラディック E 層中の電界測定
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概要
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観測ロケットS-310-25号機搭載のダブルプローブ電場観測装置(EFD-P)を用いて行なわれた, 夜間のスポラディックE層周辺の電界ベクトルの直接観測結果を報告する。ロケットは, 種子島南部に設置されたレーダーからE領域イレギュラリティの準周期エコーが観測される条件下で, 1996年8月26日23時0分(JST)に内之浦から打上げられた。データは同時に観測された電子密度の高度プロファイルとの比較のもとに解析され, 以下の結果が得られた。観測された電界には, (1)高度125km付近の数ヶ所において20mV/mを越える大きな極大(厚さ数km)が存在し, それらは電子密度の極小と良く一致した, (2)高度130kmから170kmにおいて水平波長25km程度の大気重力波によるとみられる電界の変動が観測された, (3)またレーダーで観測されたE領域イレギュラリティエコーの平均ドップラー速度とEFD-Pで観測された電界強度は, E×Bドリフトの関係を裏付ける一致を示した。
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