第31次南極地域観測隊気象部門報告1990
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
この報告は第31次南極地域観測隊気象部門が, 1990年2月1日から1991年1月31日まで昭和基地において行った地上および高層気象観測と1990年1月1日から12月31日までのあすか観測拠点における地上気象観測の結果並びに1989年11月から12月に行った「しらせ」船上でのオゾン観測結果をまとめたものである。観測方法, 設備, 結果の取り扱い等は, 昭和基地においては第30次観測隊とほぼ同じである。あすか観測拠点においては第31次観測隊から定常観測業務を開始した。観測方法, 設備, 結果の取り扱い等は, 昭和基地と同様にした。あすか観測拠点定常観測開始に伴い日照観測を始めた。また, 南極気候変動研究計画の一環として気水圏研究部門が計画した, オメガゾンデによる高層気象観測を月1回実施した。越冬期間中特記される昭和基地の気象現象としては, 次のものがあげられる。1) 7月はブリザード襲来が9回となり, 気温・風速の各極値を更新した。2) 9月の平均オゾン全量は観測開始以来最低値となった。また, 全般的に冷え込み月平均気温は過去最低値を記録した。3) 1月にはまれなブリザードの襲来により日最大瞬間風速の月の第1位の記録を更新した。
- 国立極地研究所の論文