昭和基地の造水設備について
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概要
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第25次南極地域観測隊によって, 昭和基地に新たに造水装置を設置した。その概要ならびに運転経過等について報告する。本装置は, 100kl水槽, 130kl水槽, 造水用熱交換器および逆浸透モジュール(R. O.モジュール)を用いた脱塩装置から構成されており, 5m^3/日の造水能力をもつ。製造水の塩分濃度は, 越冬期間を通じて, 飲料水等の用途に対して満足できるものであったが, 原水の塩分濃度に対応した変化が見られた。また, R. O.モジュールの脱塩能力については使用時間に比例した劣化が見られた。一日当たりの平均造水量は2.45m^3であった。これは, 過去5年間の実績値と比較して2倍近くの水消費を示し, 昭和基地における水事情がかなり改善されたものと言える。
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