南極大陸はなぜ地震活動が低いか(英文)
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概要
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南極プレート内部, 特に南極大陸では地震活動度が低いことが知られている。今回, その原因を世界中の海洋プレート内地震のデータをもとに考察する。海洋プレート内地震の単位面積当たりの発生頻度は, 高緯度地域から低緯度地域に向かって増加し, また, 海洋プレートの絶対速度と正の相関を示す。また, 海洋プレート内地震は震央の海洋底年齢が古くなるにつれ, 発生頻度と最大地震の地震モーメントが減少する。これは, 海洋リソスフェア中を伝わるうちに, 「海嶺押し力」が消散することを示すものと考えられる。このことから南極大陸の低い地震活動度の原因として, 次のことが考えられる。1. 南極大陸は, 非常に高緯度に位置している, 2. 南極プレートの絶対速度は小さい, 3. 南極大陸は, 海嶺から離れた場所に位置しているため, 「海嶺押し力」の影響をあまり受けない。
- 国立極地研究所の論文
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