南極・リュツォ・ホルム湾の有被殻・有麟片原生生物 I. 定着氷域産 のエリ鞭毛虫と太陽虫(英文)
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概要
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1981年1月, 観測船「ふじ」の停止点近くの定着氷上(厚さ173cm)の1点(69°06. 75'S, 37°24.6'E)を選び, 径9cmの氷柱とその下の海水(深度約160m)12層から, エリ鞭毛虫のAcanthoecidae科所属の2新種, 6既知種と7未同定種, 太陽虫のCentrohelida所属の1既知種と1未同定種, その他不明種の剌鱗片を見出した。2新種, Parvicorbicula ongulensisとSaepicula leadbeateriと命名された。エリ鞭毛虫の5種はウェッデル海にも産する。そのうちの1種と2新種以外の南極海産の8既知種は, 北極海, 北大西洋, 地中海, カリフォルニア沿岸, ケープタウン沿岸, ニュージーランド, 日本などに広く分布する。また垂直的には, 海氷の下半分から海水100m層まで分布し, 海氷底部と海水10m層の2層に密度が高かった。その被殼数は珪藻殼の10%程度であるが, 本海氷域における亜優占生物群であった。
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